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セクターローテーション・マップの見方と活用法

RSレーティングで資金の流れを可視化する

公開: 2026年4月8日 ・ 更新: 2026年7月7日 ・ JRS Rating編集部

セクターローテーションとは

セクターローテーションとは、景気サイクルや市場環境の変化に応じて、 投資資金が業種(セクター)間を移動する現象です。 例えば、景気回復期には金融セクターに資金が集まり、 景気後退期には食品や医薬品などのディフェンシブセクターが相対的に強くなります。

この資金の流れを定量的に可視化したのが、JRS Ratingのセクターローテーション・マップです。 各セクターの「強さの水準」と「変化の勢い」を2軸で表し、資金移動の方向を直感的に把握できます。

マップの2つの軸

横軸: RSレシオ(強さの水準)

セクターの平均RSスコアの10週移動平均を、全セクターの基準値と比較した値です。 プラスならば市場平均より強いセクター、マイナスならば弱いセクターを意味します。 移動平均を使うことで、日々のノイズを除去し、持続的な強さを反映しています。

縦軸: RSモメンタム(変化の加速度)

RSレシオの4週間の変化量です。 プラスならば強さが加速中(上向き)、マイナスならば減速中(下向き)を意味します。 この軸を加えることで、「今どれだけ強いか」だけでなく「これから強くなるのか弱くなるのか」を判断できます。

4象限の意味

2軸の交点を基準に、マップは4つの象限に分かれます。 セクターは理論的に時計回りに各象限を循環します。

象限位置意味投資判断
リーディング右上強く、さらに加速中最も有望。このセクターの個別銘柄に注目
弱体化右下まだ強いが、勢いが落ちているピークの可能性。新規参入は慎重に
出遅れ左下弱く、まだ悪化中避けるべきセクター。底打ちの兆候を待つ
改善中左上まだ弱いが、勢いが上向き次のリーディング候補。早期にウォッチリスト入り

時計回りの回転パターン

セクターは理論上、以下の順序で4象限を時計回りに巡ります。

改善中 → リーディング → 弱体化 → 出遅れ → 改善中 ...

この回転は景気サイクルと連動しています。 ただし、すべてのセクターが同じ速度・同じタイミングで回転するわけではありません。 外部ショック(金融政策変更、地政学リスク、為替急変動など)で回転パターンが崩れることもあります。 軌跡の方向と速度を総合的に判断することが重要です。

マップの実践的な使い方

  1. リーディング象限のセクターから銘柄を選ぶ
    右上に位置するセクターは最も勢いがあります。 セクター名をクリックするとランキングページでそのセクターの個別銘柄を確認できます。 RS80以上の銘柄に注目しましょう。
  2. 改善中象限で「次の波」を先取り
    左上に位置するセクターは、まだ市場平均より弱いものの勢いが上向いています。 ここからリーディングに移行するセクターの銘柄を早期に発見できれば、 大きなリターンにつながる可能性があります。
  3. 弱体化象限で利益確定を検討
    右下に移動し始めたセクターは、ピークを過ぎた兆候です。 保有銘柄がこのセクターに属していれば、利益確定のタイミングを検討しましょう。
  4. 軌跡の「尾」で勢いを判断
    マップには過去12週の軌跡が表示されます。 軌跡が長いほど変化が大きく、短いほど安定しています。 セクター名をクリックして個別表示すると、軌跡がより見やすくなります。

注意点

  • 回転が必ずしも時計回りにならない — 急激な外部ショックで 象限を飛び越えたり、逆回転することもあります。軌跡の方向をよく確認してください。
  • セクター内の銘柄差が大きい — セクター全体が弱くても、 その中で相対的に強い銘柄は存在します。セクター分析は個別銘柄選定の補助として使いましょう。
  • 短期的なノイズに振り回されない — 10週移動平均と4週変化率を使っているため ある程度のノイズは除去されていますが、決算シーズンなどは一時的に大きく動くことがあります。

まとめ

セクターローテーション・マップは、RSレーティングのデータを使って 市場の資金の流れを2次元で可視化するツールです。 リーディング象限で銘柄を選び、改善中象限で次の波を先取りし、 弱体化象限で利益確定を検討する — このサイクルを意識することで、 よりタイミングの良い投資判断が可能になります。セクター別ページで 最新のマップを確認してみてください。

※ 当サービスのRSレーティングは独自の計算手法に基づくものであり、特定の第三者サービスとは無関係です。